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[編集] 系統

一般的には分類上孤立した言語と見なされることが多いが、アルタイ諸語との関係、また日本語との関係もしばしば議論の的となる。学者によっては、日本語と共にアルタイ諸語に含める場合もある。

[編集] 日本語との関係

統語面では、基本語順SOV型であり、日本語と類型論的に同じ語順を持つが(インド・イラン語派、ラテン語など世界の言語の約50%がこのSOV型)、否定の表現では逆位となる場合やいわゆる「かばん語」によって否定表現が一語となっているものがある。助詞主題を表示する点は日本語と共通している。

音韻的な面では、異なる点が多いが、共通点をあげるとすれば、古い時代では語頭に流音(ラ行)・有声阻害音(濁音)が立たない点、母音調和が見られる点、母音連続を避ける点などである。これはアルタイ諸語に共通して見られる特徴でもある。

その一方で、語彙助詞は、漢字語及び字音語を除き、奈良時代の日本語に古代朝鮮語音訳と見られるもの(「曽之毛利」など)があったり、翻訳借用(calque, loan translation)と見られる語彙がごく少数見られるものの、一定の音韻対応によって同一の祖形にあてはまることはない。

江戸時代から、様々な側面から日本語と朝鮮語の類似性を指摘する研究者はたびたび現れている(金澤庄三郎など)。小倉進平対馬方言と朝鮮語の関係を研究したが、対馬方言への朝鮮語の借用以上のものは見出していない。漢字呉音は古くは「対馬音」と呼ばれ、研究者の中には朝鮮字音から直接輸入されたと考える者もあったが、河野六郎の研究などによりその重層性が明らかにされていった。

かつてのような単純な説は出されることはなくなったが、現在も様々な資料と方法によって親族関係を見出そうという研究が韓国や欧米では続けられている。音韻や語彙が大きく違うために根本的に異なる可能性が高く、同系語としての関係を考えた場合でも相当な過去にまで遡らなくてはならないと考えられる。共通点については言語連合(Sprachbund, language union、例:バルカン言語連合)の可能性も考えなければならない。

[編集] アルタイ語族

韓国の学会では、朝鮮語が孤立した言語でないとしたらアルタイ語族に属すであろうという考え方が主流である。なお、テュルク語群、モンゴル語群、ツングース語群が共通の祖語を持つアルタイ語族であるという考えは完全には証明されていない仮説である。朝鮮語はアルタイ語のうち、ツングース語族との関係が最も深いと考えられており、唯一まとまった文字資料をもつ満州語との比較研究が行われている。

[編集] 方言・変種

[編集] 標準語

朝鮮語を公用語と定めている韓国と北朝鮮は、それぞれ別々の標準変種を規定している。韓国における標準変種は「표준어(標準語)」であり、「ソウル教養ある人々が使用する言語」と規定される。また、北朝鮮における標準変種は「문화어(文化語)」であり、「平壌労働者階級が使用する言語」と規定される。

韓国と北朝鮮の言葉の違いに関しては朝鮮語の南北間差異を参照。

[編集] 方言

小倉進平による方言区分(1940)
小倉進平による方言区分(1940)

詳細は朝鮮語の方言を参照

朝鮮語の方言は大きく本土方言済州方言に分けられ、そのうちの本土方言は西北方言(平安道方言)、東北方言(咸鏡道方言)、中部方言(黄海道、江原道、京畿道、忠清道方言)、西南方言(全羅道方言)、東南方言(慶尚道方言)の5つに分類される。韓国の標準語の基礎になったソウル方言は中部方言に属し、日本においても比較的知られている釜山方言は東南方言に属する。

[編集] 他言語との接触によって生じた朝鮮語の変種

在日朝鮮語
在日韓国・朝鮮人が家庭内や仲間内で用いる朝鮮語。ただし、生まれた時から日本人とほぼ同じ生活をしてきたため、語彙や発音の面で日本語の影響を強く受けている。したがって、日本人の朝鮮語学習者と同じような発音となる傾向が非常に多く、また日本語からの借用語が極めて多い(ソニンアユミなど)。また、在日朝鮮人は慶尚道全羅道済州道などの南部地方出身者が多いため、中部方言であるソウル方言とは相違がある場合が多い。
在米朝鮮語
韓国系アメリカ人がコリアン・スクール等で習う韓国語。こちらは英語なまりの韓国語になる場合が多く、英語からの借用語を多く使う傾向がある。
中国朝鮮語
中国東北地区の少数民族である朝鮮族の使用する朝鮮語。四つの言語変種の中で最も本国の言葉に近く、本国人とほぼ問題なく理解しあえる。違いとしては北朝鮮、韓国でそれぞれ行われた「日本語語彙の追放」運動が無く、また1945年以降、近代文明の科学技術に関する語彙、共産主義体制における政治的用語などが中国語経由でもたらされるようになった。中国朝鮮語のうち、北朝鮮と地続きの吉林省延辺朝鮮族自治州で行われる延辺朝鮮語が最大の話者を擁する。延辺州の住民は地続きの朝鮮北部からの移住者の末裔が多数をしめるため、ベースは隣接する咸鏡道の方言に近い。そのほか、中国朝鮮族のうち、黒龍江省、遼寧省等に分布する諸集団のなかには、日本の植民地だった時期の満蒙開拓団に起源を有する朝鮮南部出身者の集落もあり、言語的にはきわめて多彩である。近年は、青島、天津などの沿海部でも使用されている。
高麗語 (コリョマル)
高麗人(旧ソ連、中央アジアに住む朝鮮民族)が用いる朝鮮語。中国朝鮮語同様、ベースは近代化以前の地方方言であり、音韻・語彙・統語全ての面でロシア語の影響を強く受けている。現在では若年層が習得することのほとんど無い、絶滅危機に瀕した言語変種である。

一般に南北朝鮮人との意思疎通の容易さは、中国朝鮮語在米朝鮮語高麗語 (コリョマル)在日朝鮮語だとされている[要出典]

[編集] 音韻

詳細は朝鮮語の音韻を参照

朝鮮語の音節は (C) V (C) の構造を持つ。

短母音は本土方言/a, ɛ, e, i, ɔ, o, u, ɯ/の八つであり、ソウル方言では/ɛ//e/の区別はなくなり(融合・合流)、母音音素が7つになっている。二重母音/ɰi/のみである。母音調和中期朝鮮語には存在したが、現代語ではその痕跡を残すだけにとどまる。

子音破裂音/p, pʻ, pʰ, t, tʻ, tʰ, k, kʻ, kʰ/破擦音/ʨ, ʨʻ, ʨʰ/摩擦音/s, sʻ, h/鼻音/m, n, ŋ/流音/l/が存在する。破裂音及び破擦音は平音/濃音/激音が対立し、摩擦音のsは平音/濃音が対立する。

語頭においては/l, ŋ/が立つことができず、/i, j/の前に/n/が立つこともできない。音節末においては平音/濃音/激音の対立が中和され、また破擦音及び摩擦音が/t/に中和されるため、/p, t, k, m, n, ŋ, l/しか現れることがない。また音節末の破裂音/p, t, k/内破音(無開放閉鎖音)として発音され、多くの日本語母語話者にとって聴き取りの難しいものである。

また、様々な同化規則が存在する。

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