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表記

詳細は朝鮮語の正書法を参照

韓国における漢字も参照

朝鮮半島に漢字が伝えられて以来、吏読郷歌など漢字を用いて朝鮮語を表記する方法がいくつか試みられた。しかし朝鮮語と中国語の言語構造の違いから普及度は小さかった。本格的な表記が始まったのは1443年訓民正音制定以降である。最初期の表記法は一部の例外を除いて文字を発音どおりにつづる表音主義的な表記法であった。16世紀からは形態主義的な表記法も徐々に取り入れられはじめたが、知識人の書く文章では形態主義的綴り、庶民の書く文章では表音主義的綴りが多く見られた。19世紀末期には漢字ハングル交じりで書かれた朝鮮語が文言(漢文)と並ぶ行政語の地位を獲得し、正書法も徐々に固まりつつあったがそれが根付く前に朝鮮は植民地時代へと突入することになる。

朝鮮総督府は植民地時代初期に「普通学校用諺文綴字法」(1912年)を定めたが、これはそれまでの民間の慣習的表記法を整理し成文化したものである。正書法は「朝鮮語綴字法統一案」(1933年)など更に数度の修正を経て、2006年現在、韓国では「ハングル正書法」(1988年)、北朝鮮では「朝鮮語規範集」(1966年制定、1987年改正)が用いられている。南北の正書法共通の最大の特徴は、形態主義をとることと分かち書きをすることである。朝鮮語には連音同化などの音韻規則が豊富であり、一つの形態素が音韻的な環境によって別々の音声として現れることが多々ある。音声が異なっていても同じ形態素であれば、可能な限り同じ文字で表記しようというのが形態主義である。分かち書きの単位は日本語における文節に近いが、南北の現行の正書法では分かち書きの規定が互いに若干異なる。概して南は分かち書きを多用する傾向にあり、北は分かち書きが少ない傾向にある。

また、朝鮮語をラテン文字で表記する方法については朝鮮語のローマ字表記法を参照。

[編集] 文法

詳細は朝鮮語の文法を参照

[編集] 形態論

印欧語セム語に見られるの概念は無く、性・数・一致の概念もない。

  • 名詞の格は格助詞によって表わされる。話し言葉では格を明示しなくても文脈上明らかであれば省略する。
  • 一つの名詞が複数の格助詞をとることができる。二つの格助詞が組み合わさって新しい意味を持つこともある。
  • 動詞は語幹のみでは文節を形成することができず、必ず終結語尾を必要とする。
  • 動詞と終結語尾の間には時制アスペクト、主体敬語を表す先語末語尾を挿入することができる。
  • 形容詞は動詞とほぼ同じ活用をする。また、日本語のように形容詞と形容動詞に分かれていない。
  • 冠形詞は名詞を修飾する不変化詞で、日本語の連体詞に相当する。
  • 敬語には対者敬語、主体敬語、客体敬語の三つがあり、日本語の丁寧語、謙譲語、尊敬語にほぼ相当する。
  • 名詞、助詞、動詞には敬語を表す特別な語彙(補充形)があり、敬語を表す名詞接尾辞、敬語を表す動詞(主体敬語を表す語尾先語末語尾と対者敬語を表す終結語尾)がある。
  • 対者敬語を表す終結語尾は敬意の程度が6段階に分かれるが、そのうちよく使われるのは4段階のみである。
  • 日本語の敬語はウチとソトの概念に関して相対的であるが、朝鮮語の敬語は序列(血縁的なものも含む)に関して相対的である。
    • (母に対して)아버지께서 오셨어요.(お父さんがいらっしゃいました)
    • (祖父に対して)아버지가 왔어요.(お父さんが来ました)

[編集] 語彙

朝鮮語の語彙集も参照

朝鮮語の語彙は大きく分けて固有語漢字語(古典中国語系語彙)、外来語の三つの階層から成り立っている。特に韓国における朝鮮語の外来語のほとんどは英語であり、固有語の上に漢字語(古典中国語系語彙)と英語などの欧米系借用語の二つの上層を持つという意味において日本語やベトナム語に似た語彙構造を持っているということができる。

一層目の固有語は古来からの朝鮮語である。全ての品詞に広く分布しており、朝鮮語の語彙の核であるが、日本語と同じく基本語彙の中にも漢字語に侵食されているものがあり、その比率は日本語よりも高めである。例えば、山を表す/san/、川を表す/gaŋ/はそれぞれ「山」、「江」であり、元々あった山と川を表す固有語(, 가람)は残存しているものの、意味の縮小と非日常語化を余儀なくされた。

二層目の漢字語は中国語由来の言葉である。まず伝統的な語彙に見られる漢語は中国との長い間の接触によって時々の中国語から直接に借用され、または国内で韓国製漢語として造語された。また日本による植民地時代には日本語を経由した漢語の借用が行われた(和製漢語の流入)。それゆえ韓国で使われる現在の漢語の字義と日本語の漢語の字義との一致率は日本語と現代中国語のそれを上回る。漢字語は名詞動詞形容詞に見られる。名詞はそのままとりこまれたが、動詞、形容詞は朝鮮語の活用体系に合わせるため、-하다/hada/をつけてとりこまれた。日本語において動作性漢語名詞に「〜する」をつけて活用するのと同じである。

漢字の読音は日本語の場合とは異なり、ほぼ1つに統一されている。稀に一つの漢字が複数の音を持つ場合があるが、それは日本語の漢音呉音のように複数の時代の中国音を反映しているのではなく、中国語における一字多音を反映していることが多い。例えば、悪には/ak//o/の二つの読音があるが、/ak/は「悪い」という意味であり、/o/は「憎む」という意味である。なおこの場合、日本語ではアク・オ、普通話では è ・ wù に、それぞれ対応する。入声は保持されているが、語末の t が l に変化している。

三層目は(漢字語以外の)外来語である。韓国においては英語、北朝鮮においてはロシア語が主な輸入源となった。外来語をとりこむ方法は漢字語に準ずる(名詞はそのまま、動詞、形容詞は하다をつける)。

それぞれの階層の語が語彙全体の中で占める割合を日本語と比べた場合、固有語と外来語は割合がやや少なく、漢字語は割合がやや高い。

その他の外来要素としては、元朝支配時代に流入したモンゴル語と植民地時代に流入した日本語がある。モンゴル語は当時はかなりの影響力があったとする学説もあるが、現代ではごく僅かな特殊語彙に痕跡をとどめるのみである。ここでいう日本語とは、和製漢語(朝鮮漢字音読み)とは区別される。例えば「勝負」は漢字を介して승부/sɯŋbu/という形でも流入し、同時に日本語音そのままで쇼부/sjobu/という形でも流入した。このようにして朝鮮語にとりこまれた日本語には、弁当、バケツ、袖(소매/somɛ/)などがあるが、韓国・北朝鮮の両方の政府はこのような日本語からの借用語を排除する政策を採ったため、現在では高齢者を中心に限られた範囲で俗語として扱われていることが多い。品詞名詞副詞が多く、副詞は本来の日本語が持っているニュアンスとは微妙に異なることが多い。これらの語彙は朝鮮語の語彙全体からして非常に低い割合でしかないが、日本植民地統治時代の残滓と考えられたため問題視されたのである。

韓国と北朝鮮ではそれぞれ別々に言語政策を取ったため、二つの地域では語彙にも差が見られる。詳しくは朝鮮語の南北間差異を参照のこと。中国の朝鮮語の語彙も中国語の強い影響を受けている。中国語を朝鮮語音で読んで取り入れる場合もあれば、中国語音をそのまま取り入れる場合もある。例えば、「卒業」は韓国において同じ漢字語を用いて졸업/ʨorɔp/というが、中国では「毕业(畢業)」を朝鮮語読みして필업/pʰirɔp/という。また、「コンピューター」は韓国では컴퓨터/kʰɔmpʰjutʰɔ/だが、中国では「电脑(電脳)」の発音そのままに띠엔나오/t'iennao/であるようだ。中央アジアにおいてもロシア語の動詞стрейть(建てる)から不定詞語尾-тьをとって代わりに-하다をつけて스트레이하다/sɯtʰɯreihada/とするなどのロシア語流入が行われている。

[編集] 朝鮮語に関する資格試験

「ハングル」能力検定試験
日本の特定非営利法人ハングル能力検定協会が主催する資格試験で、6月頃と11月頃(年に2回)実施される。日本の朝鮮語学習者によく知られている試験である。5級が最も低く、4級・3級・準2級・2級・1級の順にレベルが上がる。日本国内でのみ通用かつレベルアップの段階が英検とほぼ同じであるため、しばしば英検と比較対照されることがある。2006年より「準1級」が無くなった。2級と1級は、問題文など全てが朝鮮語で表記されている。なお、この試験は、解答する際に南北どちらかの言い回しに統一されていれば正解となる。また、近年の韓流ブームなどで初級受験者はかなりの増加傾向にあるが、逆に2級や1級レベルでは受験者は極端に少なく、会場に一人もいないという場合も珍しくない。2004年前後に上級の試験問題は難易度が増す一方、3級以下で各級とも合格率が90%前後にまで易化するという現象が起こった。しかし2006年に出題基準が見直され大幅な改正が行われた結果、低い級でも難易度が一気に高くなって現在に至っている。このような難易度の乱高下のため、資格としてはいささか信頼性に欠ける。
韓国語能力試験(通称:TOPIK)
韓国教育課程評価院が主催し、教育科学技術部が認定する資格試験。毎年4月9月に実施される(韓国などでは2007年から、日本では2008年から年2回になった)。1級と2級が初級で、続いて3級と4級が中級、5級・6級が高級(上級)であり、「ハングル」能力検定試験とは逆に数字の大きい級ほどレベルが上がる。韓国・日本を含むアジアだけでなくヨーロッパ南米オーストラリアなど世界28か国で実施されている。受験者の最も多い国が中国で、2番目が日本である。韓国において外国人大学大学院に入学するにあたっては、この試験の成績証明書が要求される場合もある。韓国の多くの語学堂が韓国語能力試験の級と同様のクラス分けである。
世界韓国語認証試験(通称:KLPT)
ハングル学会が主催する資格試験で、4月と10月に実施される。2006年までは、1月、4月、7月、10月の計4回実施されていたが2007年より年2回の実施に変更された。これは、毎回の受験者が少ないことが要因であると推測されている。評価は500点満点のスコア形式で、TOEICと同じような形態である。
韓国語レベルテスト(通称:KLT(Korean Level Test))
評価はスコア形式で、TOEICと同じような形態で1000点満点である。試験時間が90分と、比較的短時間で受験することができる。韓国や日本の他、中国やアメリカでも受験できる。2004年に始まったばかりの試験である。

ここで掲載した4つの語学試験のうち、日本でよく知られているのは『「ハングル」能力検定試験』と『韓国語能力試験』である。「ハングル」能力検定試験を除く試験は全て“韓国語”の試験とされているため、韓国における正書法以外(例:北朝鮮での正書法など)では不正解となる。韓国語翻訳 翻訳会社

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